展望
week18で同地区のライバル、サンフランシスコ49ersに負けたものの逃げ切る形で地区優勝を果たしたロサンゼルスラムズと、シーズン序盤は調子が良かったものの終盤は連敗が続き、地区優勝を譲ってしまったアリゾナカーディナルスの対戦でした。
レギュラーシーズンの対戦は1勝1敗と引き分けており、さあどちらが勝つのでしょうか…
まずは勝敗予想からしていきます。
勝敗予想
予想はラムズの勝利とします。
その理由として前回の試合でラムズが勝利していることが挙げられます。
まずは前回の試合(week14)を簡単におさらいしましょう
(スタッツは下のURLをどうぞ)
https://www.espn.com/nfl/game/_/gameId/401326536
(こちらはYouTubeのハイライトです)
https://youtu.be/HfOSoVhe43k
点数で見ると30-23と接戦に見えますが、4Q 2min開始時には30-20と2ポゼッション差がついていますので、割とラムズが有利な展開でした。
それはQBのスタッツを見ると一目瞭然で、ラムズのQB Matthew Staffordが23-30, 287 YDS, 3 TDというスタッツなのに対し、カーディナルスのQB Kyler Murrayが32-49, 383 YDS, 2 INTとなっており、パス攻撃で苦戦していたことが分かります。
(カーディナルスが追いかける展開が続いたため、パスヤードが多いのは仕方がないです。)
なぜこれほどまでに苦戦を強いられたのかというと、ラムズのパスラッシュに対応できなかったからでしょう。Murray 自体動き回るのが得意であるため、サック数は4回と多くはないように見えますが、パスディフェンス8回という数字から、パスに精彩を欠いていたに違いないでしょう。
また、エースCBのJalen RamseyがCovidによって欠場となりましたが、そんな中ラムズのDB陣が奮起しました。中でも、CB Darious WilliamsはHopkinsにマンツーマンでつき、TDを許しませんでした。Ramseyがいないにも関わらず、Murray とHopkinsのホットラインを開通させなかったWilliamsの功績はとても大きいです。
このパスカットは非常に印象的です。
ここまでラムズのディフェンスについて語ってきましたが、オフェンスについても触れていきます。
試合に勝利できた要因として、ランが出たこと、ロングパスが通ったことが挙げられます。
Darrell Hendersonが欠場の中、Sony Michelが頑張りました。獲得ヤードは79ヤードとそこまで多くは見えませんが、試合をコントロールするには十分だったでしょう。
パスの方では、40ヤード以上のロングパスがKupp、OBJ、Jeffersonに決まり、カーディナルスのDB陣はなすすべなしといった感じでした。
このように、前回の試合ではCovidによる欠場者も多かったにも関わらず、割と有利に試合を進めることが出来たので勝利を期待できると思います。また、前回いなかった、RamseyやTEのHigbeeも帰ってくるので、より盤石な試合展開になると予想します!
試合の概要
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.espn.com/nfl/game/_/gameId/401326625
試合は34-11とラムズの圧勝となりました。予想通りで安心です。
試合中に思ったことは感想の方で取り上げますので、こちらでは試合の展開だけざっとおさらいします。
カーディナルスのリターンで試合開始。最初のドライブはお互いにパントで終わり、様子見という形になりましたが、先に先制点を決めたのはラムズ。ショートパスやRB Akersのランで着実に前進し、最後はOBJのフェードでTD!このTDパスでOBJはキャリア初のポストシーズンでのTDとなりました。
反撃と行きたいカーディナルスではありますが、ラムズDLがここで爆発。Von Millerのサックが決まり、パントに終わります。その次のラムズの攻撃でも、着実にドライブしStaffordのQBスニークで追加点を取ります。このドライブでは、3rd&2でOBJが31ydsのパスを成功させ、これが得点につながりました。このまま、ラムズの勢いは止まりません。2Qにはカーディナルスの自陣付近でS Nick Scottがインターセプトを決め、そのままリターンTD!カーディナルスは反撃の糸口をつかめないまま、21-0で前半が終了します。
さて、後半はラムズのリターンで試合再開となりました。最初のドライブ、今まで見せたことのなかった、OBJのフリーフリッカーを成功させ一気に敵陣深くへと前進します。このまま、KuppへのTDパスが決まりリードをさらに広げます。このままでは終われないカーディナルスはその直後のドライブで着実に前進し、RB Connerのランでこの試合初の得点を挙げます。さらに、2ポイントコンバージョンも成功させ28-8と点差を縮めました。しかし、カーディナルスディフェンスはその後のラムズの攻撃を無得点に抑えることが出来ず、最終的に34-11でラムズの勝利となりました。
感想
ランオフェンスがうまくはまった。
ラムズはこの試合で非常によくランが出た印象があり、なんと140yds出ていました。内訳はMichelとAkersで約55ydsずつ、Staffordが約20yds、RB3のJake Funkが5yds走っていました。正直、JJ Wattが復帰したこともあって、ランオフェンスには自信がなかったので、この結果には意外でした。
特にAkersは良いランをしますね。一番良いと思ったプレーは反則で取り消されてしまうのですが、全体的に動きが軽く、ロングゲインも期待できるRBですね。また、危惧されていた怪我の方は問題がなさそうでよかったです。(不謹慎かもしれませんが、)Budda Bakerに当たり負けしていないところは流石だと感じました。
OBJの使い方が分かってきた
この試合でのもう一つの注目ポイントはOBJですね。勝つたびに思うのですが、OBJが本当にチームになじんでますね。獲得から2か月ほど経つので当然といえばそうなのですが、あのOBJですので余計そう思うのかもしれません… 特にweek16のOBJは輝いてましたね。また、結果的には失敗に終わりましたが、week17のOT最後のプレーであるOBJへのロングパスは決まっていればチームのヒーローとなっていた訳で、惜しいところではありました。(最後のプレーに関しては、わざわざ1stdownでロングをコールするのか、OBJがボールにアジャストしていない、StaffordはOBJを信じてもっと奥に落としてあげるべきだった等ありますが…)
少し話が脱線してしまいましたが、この日はKuppに過剰なカバーがついているときのターゲットとして重要な役割を果たしました。下からOBJのプレーを見れます。
https://youtu.be/efASscm4V40
特にTDパスと3rd&2のパスは良かったですね。あのフェードを通せるのはリーグでも有数のレシーバーしかできないと思います。OBJもまだまだ1流だと感じました。Van Jeffesonはレギュラーシーズンで同様のパスをドロップしていたと思います。
また、3rd&2のパスですがあのプレーではKuppにダブルカバーがついていて、OBJが空いていたんですね。そりゃ通るわって感じでしたが、KuppがダメでもOBJがいるというのはファンとしても頼もしかったですし、何より相手にもプレッシャーをかけることが出来たと思います。実際にそれ以降、Kuppへのダブルカバーが減ったように感じました。4Qでは試合の結果を決定づける29ydsのパスがKuppに通りましたが、OBJのこの試合での存在がこのパスの布石になったのではないかと感じます。
例のTDパスですが、これを通せるのは流石です。また、このプレーでもKuppはダブルカバーされています。(No.3WR)
こちらは後半のKuppへのTDパスですが、前半のOBJの活躍が効いたのか、ダブルカバーされていません。
強烈なパスラッシュ
この試合でもやはり強烈なパスラッシュが光りました。Murrayのフットワークは素晴らしいので、サックは2回と数字自体は芳しくないですが、それ以上にMurrayへプレッシャーをかけることが出来ていました。0TDで2INTすることに成功しています。また、しっかりとコンテインが出来ていて、week4のようにスクランブルでぐちゃぐちゃにされることもありませんでした。
特筆すべきはVon Millerの存在ですね。1sackに3TFLと、SuperBowl MVPのシーズンを彷彿とさせるようなパフォーマンスでした。ランでもパスでも重要な役割を果たしていました。チームを共にするにつれてパフォーマンスがどんどん良くなっていますので今後に期待です。
このVonのサックは圧巻ですね…
最後に
長くなってしまい申し訳ございませんでした。まだまだ書きたいことはあったのですが、きりがないのと、自分の文章作成能力が低いのでこの辺でやめておきます。同地区対決となると、思っているよりも熱が入ってしまいますね。とりあえず、Divisional Roundへ進めたので安心です。次回はTom Brady率いるTB戦ですね。レギュラーシーズンでは勝ち越していますので、次回も勝ちを期待したいです。